野良とは失礼なネーミング
野良とは
ノラ猫、ノラ犬は「飼い主が居ない」という意味ですが、「野良ロボット」とは管理者がいないRPAロボットを指します。
誰が作ったのか不明、何に使うのかも、元データ、結果の供給先もわからないため、削除もできないし手直しもできず、動かせ続けるしか無いという管理者不在のRPA運用失敗例です。
IT全般に言える事
生まれながらの「野良ロボ」などは存在せず、導入後の管理が行き届かなかった事が原因であり、飼い主が世話を放棄したためにノラ猫、ノラ犬が発生するのと似ています。
さらに機器導入後の管理不足はRPAに限った事象ではなく、IT全般ですでに発生経験しているはずなのですが、RPAの仕事量が大規模なために殊更に問題視されているようです。
システムの流れを「川」に例えると、川上より川下ほど管理が難しくなり、時には氾濫する理由は、川下へ行くほど単なるIT機能に加え「業務」が絡む割合が大きくなるからです。
RPAは川下の自動化が目的ですから、当然「業務」が大きく絡んでいることから、システム管理者は100%掌握できず業務部署へ運用を預けることになる事も一因です。
川下の管理とは
システムを川上~川下に例えましたが、機械的な管理で事足りる「川上管理」だけをシステム担当の業務範疇とすれば、よりやっかいな「川下管理」のリスクは当然増大するはずです。
このような組織ではRPAに限らず、業務上の問題解決のためにIT化した場合、常に問題が起こっていたはずです。
仮に、川下の業務部署にシステムもわかる優秀な人材が居て、RPAやエクセル等を自力で高度活用し組織に貢献していたとしても、転勤や退職後に引き継げる人材が居なければ彼の残したものは「ブラックボックス」と非難されるというのが典型的な日本型オフィスのダメなところです。
野良対策
「野良」や「ブラックボックス」の問題は発生してからでは手遅れ、それらを造り出す環境を変えない限り根本的な解決は望めません。
何故「ブラックボックス」と呼ぶのか?理由は見えないから、です。なら見えるようにすればブラックボックスではなくなるはずです。
ブラックボックス化のプロセスを見える化するのではなく、もっと前の段階「業務」そのものを見える化しないといけません、しかも業務は刻一刻と常に変化しているので、業務棚卸しのような「1コマを切り取った状態」ではなく、常に見えていなければなりません。
業務の見える化
業務の見える化=情報共有、を実現するIT化以前に整備しておかなければならない環境づくりのためにIT投資するなどという支離滅裂はどうかやめてください。
真の改革は費用の多寡の問題ではありません。
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RPAとのファイル受け渡しメニューの使い方→開く