RPAとEXCEL

[RPA・EXCEL]RPAはこんな地盤・基礎の上だけに成り立つ

地盤と基礎が心配

RPAを導入すれば、劇的効率化が実現する。

家を新築すれば、おしゃれな生活ができそう。

ちょっと待ってください、家を建てるためにはそれを支える「地盤」と「基礎」が必要です。同じようにRPAも、RPAを支える「地盤」、「基礎」と呼べる大切な要素があるのです。

良い家が欲しい

住宅を購入する際の関心事は「間取りはどうする?」「床の色は?」といった事ばかりに集中するいっぽう、「基礎工事」となると殆どの人が「よくわからない」となるものです。

しかし住宅の「基礎」は「地盤」と「住宅」をつなぐための非常に重要な部分です。地盤の状態を確認して、基礎工事まで把握しておき、安心して居住できるようにしたいものです。

「基礎」は誰が作るのか

住宅の基礎は「基礎屋」という基礎工事専門の職人さんが行う場合がほとんどですが、大工さんが基礎から上物(うわもの)まで引き受ける場合もあります。

RPAを導入したい

RPAは今をときめく最新テクノロジーです。ややもすれば「他社に遅れたくない、とにかく導入したい!」となりがちです。

自社の「地盤」も「基礎」をも確認することなく慌てて導入したが、働きまくってくれるはずのRPAへ何をさせたら良いのかが分からずに失敗するケースがあるので注意が必要です。

自動化の為には、業務現場の声を整理標準化する基盤、すなわち「基礎」が必要なのです。

RPAは業務現場の声=「地盤」を直接聞いて理解することはできません。建物が「地盤」の上に直に建てられないのと似ています。

地盤=業務現場 基礎=EXCEL業務

RPAに教え込むことができるまでに整理された「業務手順」すなわち「標準化された基礎」ができていればRPAへ次々と作業を任せることが可能となります。

業務現場=「地盤」とRPAの間を取り持ち、業務の整理=「業務手順」、「標準化された基礎」の構築役にはEXCELが向いています。業務現場の課題をEXCEL上で定型業務化できれば、その操作をRPAへ任せることでそのまま自動化ができるわけです。

「基礎」は誰が作るのか

「標準化された基礎」構築にEXCELは向いている最大の理由は、システム部署やEXCEL専任者に任せることなく、業務現場自身がシステム優先ではなく「業務優先」で造り上げることができるからです。

「標準化」とは、個別業務からボトムアップ式に結実した産物であるのが正常な姿です。

しかし時に「標準化」を外部に任せてしまう、という失敗も見受けられます。

あと付けの標準化

「標準化」の遅れが「後付け標準化」を招いてしまう、という同じ失敗を過去から繰り返して来ました。

これはシステム導入のための業務標準化であり、「自動化 → 標準化」というトップダウンの関係となります。ロボットが立つ為に、とりあえず敷いた不安定な板のようなものと言えるでしょう。

「あと付けの標準化」とは、購入した装置を動かすためにシステム納入側がシステム側に都合の良いルールづくりをするものであり、「システムに業務を合わせる」などとスマートな表現をすることがあります。しかしこれはシステムの顔を立てるために「業務を犠牲」にすることにもなってしまいます。

エクセル業務が基礎

正常な個別業務の積み上げから「標準化」は生まれます。

もしも社内の全業務が100%システム化できていれば「個別業務」は存在せず、「エクセル」も必要ないはずですが、システムの届かない部分を人間が補ったり、システム間の連携を人間経由で繋いだり、アナログ情報をシステムへ入力したり、システムから出たデータをわかりやすい帳票に再加工したりと、実際には個別業務は無数に存在します。

エクセルで処理することが多いこの個別業務は、パソコン作業でありながら把握し辛く、個人任せのまま放置されることも多く、ますます把握が困難となってしまう傾向があります。

個別業務を正しく積み上げ、「標準化」させるためには、まずは「業務の見える化」が必要となります。

エクセル個別業務の標準化

業務の見える化 → 標準化・強固な基礎 → 定型作業の自動化 → RPAフル稼働へ

苦しかった個別業務も、業務の処理手順が「定型化」できればRPAに教え込むことができ、RPAとしても本領を発揮できるのです。

「見える化」によって、個別業務はひとつの強固な基礎として認識されることになり、基礎の上に新しい価値が創造されることが可能となります。

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